出産レポも途中までしか書いていないのに、長男のラン活の話を始めてしまうという。
ラン活という言葉をご存知だろうか。ランドセルを買うための活動なのだが、私はこのラン活を甘く見ていた。どうせ土屋鞄などなどいわゆる工房系と呼ばれるブランドランドセルを狙うキラキラSNSママたちだけに関係している言葉だと思っていたからだ。
だから……我が家のラン活がこんな大変になるなんて……思ってもいなかったんだ。
第一章 じいじが選びたい!!!!
「ランドセルは任せておけ!!」
義父がしきりに言っていた言葉だった。長男が4歳のときから言っており、それまで「あーそうなんですね~」という程度に聞き流していた。だが、いよいよ長男が年長さんになり、ちゃんとランドセルを買わなければならない時期となった。
次男が生まれて初めての顔見せで義父は再度「ランドセルは、もう目星がついているから安心してくれ!」と言っていた。
義父はモンベルをとても信頼しており、それ一択という話になっていた。ところがどっこい!!!長男は「ランドセルは絶対水色!」と水色を希望していた。なので、私からは本人の希望の色もあるし、一緒に選びに行ってはどうか?と伝えた。ただ、その場では絶対モンベルだ!と譲らず……。
一抹の不安を抱えながらその日は帰宅。
帰宅後も、もし勝手に買ってしまって、長男がこんなのやだ!!となって買い直すことになったら誰も幸せにならん……なんとかしなくては…………と考えていた。
なお、次男が生まれて2ヶ月。産後の体力と精神が削られている時期のことだ。
第二章 ランドセルの選び方
結局、ランドセルについてはこちらの意向もあるだろうということで勝手に購入はしないという連絡がきた。そこで6月某日に一緒に選びにいかないか?と連絡をしたのだが……自分の推奨するモンベルが却下されたのでやる気が削がれた(お好きにどうぞ)という趣旨の連絡が……。
おいおいラン活って……じいじ・ばあばとの意思疎通から始まってるんかい!!!
というわけで、理性的な私がそもそもランドセルを購入する要件が定まっていないことも今回の揉めが起こった要因かなと考え、購入要件をまとめることにした。
現代の教科書や持ち物の重量、通学路の状況、息子自身の体力、息子のほしい条件から考えられる将来的なリスクまで踏まえ、購入要件は以下の内容とすることにした。
■ 課題
- 荷物が重いため、肩や腰から精神的な部分への負担が近年課題となっている(ランドセル症候群)
※ 学習指導要領の改定で、授業時に教科書だけでなく資料集を使うようになったり、ユニバーサルデザインの追求によって1冊のページ数が増量。令和2年度の教科書総ページ数は17年前(平成17年度)と比べると35%も増量している。=私達が子供の時とは比較にならないため自分たちの経験則で語ることに意味がない可能性が高い。 - 長男の通学時間は、徒歩20~30分程度と推測(ドアtoドア)と考えられ、遠い部類。
- 長男の希望する水色が高学年になっても嫌がらないか。
■ 条件
<必須>
- 値段が6万円以内
- 平均的な容量となっているか
→平均的な容量ではない場合、手で持つ荷物が増えるため - 負担が分散される構造となっているか
→教科書のみで3.6kgの荷物を運ぶこととなり、体への負荷が高いため - 長男が気に入るかどうか
<任意>
- 本体の軽さ
- カスタム性(カバーが豊富にある等)
- 6年保証
上記を踏まえると、エルゴランセルという腰ベルトがついたランドセルが一番機能要件を満たしているのだが、エルゴランセルの水色が女の子用に作られており、保留となった。なお、義父が推奨していたモンベルは以下の理由から見送りとなった。
- 容量不足
- 防水性の不安
→完全リュック型となっており、チャック部分から浸水の可能性があった。一応カバーがあったのだが、このカバーがつけづらく、長男が雨の日にちゃんと利用してくれるイメージが沸かなかった。今の小学生はタブレットも持って行くから……水濡れは要注意だと思う。
論理的に説明できるようにしたのだが……ブランド愛にあふれていて盲目な状態の人にこれを伝えるの逆に人間の”心”の部分が傷つく…………かもしれないね。と今のこのブログを書いていて思った。
なお、現時点では伝えてはいない。聞かれたら答えようかなというくらい。
第三章 水色は誰のもの?
はい。第三章でやっと世の中の人々が考えるラン活っぽいことをしました。
前述の通り、私はエルゴランセルが良いのではないかと考え3000円払って試着までしました。
水色の在庫がなかったので、黒×青を選択。もしかしたら長男の気が変わって、これでいいと言ってくれるのではないか……などと考えている時代が私にもありました。長男は自分を曲げない強い意思を持っていたので、試着しても「水色のやつがいい!!!!」となったのです。ピンクが入っているけど大丈夫かと聞いたら「ピンク、かわいいじゃん!」などと言い出し……可愛い系が好きなのか水色だったらなんでもいいのかという疑問が生まれました。
というわけで、今度はニトリに行きランドセルを見る。薄々水色が女の子向けなのかなとは思っていたのですが、はい。やっぱり水色は女の子のものとして設定されているようでニトリではよりファンシーな刺繍が入っていたり縫い糸が紫だったり、可愛くなっていたり……。この時代だから女の子っぽいとか男の子っぽいとか言っちゃだめなんだろうけど……これはあまりにも女の子~~~~~~!!!!!
今の長男の外見は可愛い系だと思うけど、高学年になった長男も違和感なく背負えるのかと考えると……うーん。難しい話だな……と。ニトリでももちろん水色を希望。6歳の長男にとっては水色であればなんでもよく、他のことはどうでも良いということがわかりました。
でもどうなんだろう。今の時代これは女の子・男の子ということを伝えること自体がナンセンスなのか……でもね、長男は色による男女分けについて私が話さなくても「ママは女の子だから赤、パパは青!」とか言うんですよ。トイレのマークとかそうなってるもんね。。
この色問題について、めっっちゃ迷って夜に何度も何度も検索して……でもこれといった答えが見えず……ただ水色を希望した男の子のママたちが悩んでいる話はちょいちょいあった。回答については、水色いいと思う!という人と、絶対からかわれて嫌になるからやめたほうがいいという人と…………バラバラでした。そりゃそうだ。
私もただの水色だったらいいと思うんだけどさ~フラットなデザインで機能要件を満たす水色ランドセルがなかなかないんだよなぁ……と。なお、ニトリのランドセルは息子の体に全然フィットせず。色以前の問題。
そんな中、見つけたランドセルはUMIというランドセル。
容量も大きく、色もいい感じ!背負いやすそう!ということで、試着をするために鎌倉まで行きました。鎌倉について早々にサバサンドを買ったらめっちゃ骨(でかい)が入っていて魚の骨(噛み切れない)入りをサンドイッチにすることを禁止にする法律を作るべきだと思いました。(全然関係ない話)
サバサンドの骨に苦戦しながら店に到着。UMIの水色は本当にきれいな色で、かつシンプルに水色一色を使用した美しさ。かつ長男の体にもぴったりフィット。これに決定しよう!!と思ったところ……なんと水色だけが売り切れの模様。
水色、人気すぎでは……。
結局、骨がやばいサバサンドを食べにきただけ。
もう、ここまできたらエルゴランセルの水色で良くない?と私は諦めモードとなったのですが、ここまで戦力外だった夫が急にやる気を出したんです。
「俺が……最高の水色ランドセルを見つけてやる……!!」
みたいなことを言ったとか言わなかったとか……。
第四章 ランドセル、ついに決まる
ここまで語らなかったのですが、ランドセル選びについて夫は完全にお客様モードでした。義父(夫の実父)が勝手に買おうとしているときも、「まぁ大丈夫っしょ」みたいな感じだったし、私がランドセル選びのための条件を作っても「ランドセルってそんなに重かったけ~??」みたいなことを言ってるし、なんなら何度もランドセルの条件について私が話しても、聞いていなかった。
あまりに人の話聞いていないことにキレた私は家族notionを作り、ラン活だけでなく小学校入学までのロードマップと課題、次男の保活も含めでドキュメント化し、2024年の家族のOKRまで作った。
それくらい何でも私任せだった夫は売り切れという現実を見て初めてケツに火がついたらしい。
というわけで、急にアレヤコレヤ調べ始め、RikomonのNINEというランドセルにたどり着きました。
居住地近くの展示会は終了しており、試着なしで買うのは怖いしなぁ……と思っていたら幕張イオンで展示会を行うとのことで、わざわざ行ってきた。ほとんど小旅行。
まず、幕張イオンがでかすぎてビビる。近頃、地元の商業施設はどこも駐車場から混んでいるという状態なのだが、幕張イオンは駐車場の容量からして違う。
ランドセルの展示会を主催しているというお店に向かったのだが、展示会はこの先のスペースでやっていますと言われ、この先のスペースに向かうのだが道が無限。広すぎでは……!?
展示会会場に行き、お目当てのNINEの水色を試着させてもらう。まず、Webサイトで見るより水色がすごくきれい。パステルの水色というよりはくすみ系の水色。これだったら高学年の男女も違和感なく使用できそう。
背負った感じもしっかり馴染む。リュッセル系だと肩紐の長さ調節が細かくできるのでどんな体格にも合う(気がする)。これこそが我が家がリュッセルにしようと考えた一番の理由の一つだ。胸ベルトもついているので、重さも分散可能。
さくっと背負ってさくっと決まった。
そしてお会計は……また元の店に戻る。めっちゃ歩く~!ただ歩くだけでなく次男を抱っこ紐で抱えていたので余計に疲れた。なんか今回の出産で骨盤がけっこうガクガクしている……?というのか、尾てい骨痛かったりして不調なんですよ……。これが老い……。
お会計が済んだら、展示会会場に戻ります。ウォーキングDay。
その後、長男がお金払って遊ぶところ?プレイランド?で遊ぶということで、私はスリコに行き(まためっちゃ歩いた)、その後は長男が本屋さんに行きたがっていたので、本屋をぶらり、食料品を買って帰宅。なんと、幕張イオン内をうろうろしただけで8000歩くらい歩いていました。広すぎワロタ。
第五章 次のラン活は……
私の時代は赤と黒、時々ピンクって感じで選択肢がそもそも少なかった。かつ、ゆとり教育ど真ん中で多分、今と比べても教科書ペラッペラだったんでしょうね。重くてやばい!!という記憶もあまりない。終業式・始業式のときくらい?
私は小学校を6回転校しているのだが、北海道の小学校に通っていたときが一番登下校辛かった気がする。雪の上歩くの大変。でも逆に雪で転ぶことを加味してランドセルは絶対だったしなぁ……。
というわけで、今回のラン活で意思疎通の重要さを改めて知ったし、自由の不自由さを感じたし自由と言っておきながら、暗黙の女の子用・男の子用を感じて、それが一番の障壁でした。
もっと誰でも自由にフラットに選べるデザインが増えるといいのになーと思った次第。というわけで次回、6年後のラン活はもっと楽ちんになりますように。